2012年04月10日
野津唯市画集「懐かしい未来 沖縄」入荷しました
野津唯市画集「懐かしい未来 沖縄」より
本日、画集がすべて入荷しました。発行は3月30日でしたが、3月は年度末にあたり、印刷所も製本所も込み合って、分納で先月半分だけ、本日残り半分が入荷しました。上記の絵画は本文34頁にある与那原の大通りを描いたものです。そこに生きている人達の躍動感が見る人に伝わってきます。
著者の野津唯市さんは1927年生まれ、10歳で東京から沖縄に転居、那覇市、それから大里村で育った。65歳で定年退職後から本格的に油絵を描き始めた。沖展、りゅうせき美術展、沖縄芸術美術展、名護市あけみよ展、那覇市民芸術展、二科展などにも多数入選している。
どの展示会場でも人集りができることで良く知られています。
何が人々の心を惹き付けるのでしょう。野津さんの芸術的なセンスもさることながら、私は野津さんの取り上げているテーマがユニークだからだと勝手に思っている。
そう!テーマのユニークさです。
野津さんが扱っているのは、単なる風景画、人物画ではないのです。そこに生きている「命」をテーマにしています。
「生命」です。
単なる命ではありません。
「輝く命」です。
人はただ生きているだけでは、「命」に輝きはありません。
人が生きているという実感を持つのは他との関わりで出てきます。
自分はこの人のために役に立っている、
必要とされているという実感があってこそ、
自分の持てる力を余す事なく発揮し、
生き生きとし、その命が輝きます
自分は誰からも必要とされてないと感じる時、
何の為に生きるのか、その希望を失い、
生きる気力さえ無くしてしまいます。
お互いがお互いを必要としている世界
これこそが、人々に生きる活力を与える源です。
まさに「絆で強く結ばれた世界」です。
野津さんの作品に魅かれるのは
人々がそのような強い絆で結ばれていた時代
それを彷彿とさせるからではないでしょうか。
現代社会は、ものは豊かになりましたが、
お互いの絆が年々薄くなっております。
お互いがお互いを必要としなくなっております。
現代人が抱える閉塞感も
詰まる所、自分がこの社会に必要とされてはないと、
勝手に思い込み、
互いの必要性を見失ってしまっているからです。
野津さんの作品は、この失いつつある「絆」を
呼び起こしてくれます。
明日から書店に並びますので
是非手に取ってみて下さい。
失いかけている「絆」を見出すはずです。
球陽出版のHPでも注文受け付けています。
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このブログを見て注文された方に限り、送料は無料でお送りします。
「ブログ見た」と一言添えて下さい。
Posted by 呉屋弘光 at 19:42│Comments(0)
│野津唯市の画集