【PR】

  

Posted by TI-DA at

2012年02月05日

決断したらまず行動を

系図を作成するには、まず決意を固めることから始めたほうが良いことは既に紹介した。普通は戸籍を集めるとか本家に行って先祖の由来を聞取り調査することを、まず考えがちだが、けしてそうではない。遠回りに聞こえるかもしれないが、以外とこれが近道である。けして、無駄に終わる事はないし、逆に系図を本当に作成できるかのヒントが隠されている。

何故なら人間の脳のしくみを考えたら、良く理解できると思う。人間の脳には自動誘導メカニズムが備えられている。ちょうどカーナビのように、目的地と現在地を入力すれば、自分が進むべき方向を指示してくれる。その指示に従って進めば間違いなく目的地にたどり着く。迷う必要はない。目的地と現在地が正しく入力されているかだけを確認する。

これは私が過去120件ほどの系図を作成して分かった事のひとつである。系図を作成しようとしても、数々の障害にぶつかる。それらの障害を一つ一つ乗り越えていくためには、適切な指示が必要である。決意がハッキリと定まっておれば、いかなる障害物でも難なく乗り越えることができる。

ちょうどミサイルに取り付けられた誘導装置みたいなものが、人間の脳にも備え付けられている。目の前に障害物を発見すると、軌道修正してそれを避けて確実に目標にたどり着くように、決意が固まると、自然に何が必要か、今何をすれば良いのか、明確なアイデアが湧いてきて、必ず行動に駆り立てる。

系図を作成するときに、まずやるべきは決意を固めること、何故系図をつくるのか、その理由をどんどん紙に書き出し、毎日目につく所に置き、時間があれば、定期的にそれを見ることだ。

それを習慣づけておくと、ある時点に達した時に決意が決断に変る。決断とは過去のしがらみを完全に断ち切る事である。このしがらみを断ち切らない限り、なかなか行動できない、実行に移せないのである。決断がない人は、いつも何故できないかに意識を集中させる。「お金がない…」「知識がない…」「まだ若い…」「どうせ無理…」等々である。

これらのしがらみを断ち切る一番の良い方法は、逆に何故系図を作るのか、そこに意識を集中させることである。毎日5分でも、10分でも心を落ち着けて、自分自身に問いかけてみる。「何故貴方は系図をつくりたいのか!」自分自身の心に真剣に聞いてみるのである。

それを習慣化すると、自然に過去のしがらみから解き放たれて、本当に不思議なほど次々とアイデァが湧き、いてもたっていられなくなる。カーナビが音声で誘導するように、あるいは画面上でアイコンが指示するように、今何をすればよいか明確になってくる。そしてその閃きによって行動すると、相手もそれを待っていたかのよう共感してくれる。私はそれを何度も体験した。

どうしょうかと思い煩うのでなく、決断できるなるまで、自分の心に正面に向き合い、絶えず自分自身に問いかけることが最も大切な事だ。そうすれば自然と無理なく行動できるようになる。

いつも思い煩ってなかなか行動に移せない人は、人間の脳には自分が定めた目標に誘導してくれるメカニズムが備わっていることを思い起こしてほしい。何をどうやろうかではなく、それらはカーナビに任せて、自分がやるべきは目標をハッキリ定めて入力するだけであることを、あとは自然に行動できることを。  


Posted by 呉屋弘光 at 09:11Comments(0)系図作成に必要なもの

2012年02月04日

系図作成に必要なもの

昨日、読谷村座喜味より系図作成の相談の電話があった。このような問い合わせは毎日2〜3件あるが、これは球陽出版を立ち上げてから約6年間続いている。1日も途絶えることがない。ちゃんとした記録はとってないが、年間1,000件前後の相談を受けている。

昨日の相談の内容は、「自分は女であるが、女が作成していいのか」「実家には知らせないで、自分だけで作成したい。改制原戸籍も取ったが、自分から4代上までしか記載されてない。できればさらに2代上まで遡って知りたいが、調査可能か」という事であった。

「女が系図を作成してもいいか」という質問の背景には、門中の系図が男性中心の系図になっているから、女性である自分が男性を差し置いてやっていいのかという意味合いが込められている。

そこで、私は答えた。

「系図作成は、性別は関係ありません。また年齢も関係ありません。あるいは学問があるか、即ち知識が豊富で系図について良く知っているかも関係ありません。またお金があるかも関係ありません。私の今まで系図を作成した体験からすると、その門中に誰か系図を作成したいと、本当に思っている人がいるかが決め手です。それも人数も関係ありません。一人でも是非系図を作りたいと考えている人が一人でもいれば、必ず作成できます。」

普通、系図作成に迷いがある人は「自分達は本家でもないのに……」あるいは「自分は二男、三男であるのに…」「お金のゆとりがないのに…」とか色々と考えてしまう。

即ち、何故できないかという理由をまず先に考えてしまう。それでは系図はけして作成できない。実際問題、私が接してきた人達をみると「本家、二男、三男、知識、お金」はほとんど関係なかった。本家が作るべき、お金がある人が作るべき、長男系統が作るべき、男性が作るべき、知識のある人が作るべき、とは全く関係なかった。

要はその門中の中に、誰か一人でも、系図を作成したいと本当に考えている人がいるかどうかである。不思議なことに、誰かそういう決意をもつと、自然にその人を中心に、お金も、知識も、たとえその人が年若くても、それをサポートしてくれる人たちが、必ず出てくる。これは系図を作成しながら、私自身がいつも不思議に思うことである。

東京に祖父の代から移住している渡嘉敷家の場合もそうだった。依頼主は孫の30代の若い女性である。祖父はあの有名な黒澤明監督とも親交のある人で、芸術に恵まれた家系であった。本人自体も俳優として、一時期活躍してきた体験を持つ。父は東京生まれ、東京育ちなので、門中のことはほとんど知らない。ウマチーって何、清明祭って何、と沖縄人であれば誰でも常識的に知っていそうなことまで平然と尋ねてくる。それも真剣に尋ねるから、こちらも疲れる。そのような状態であるから、系図も本当に作成できるか不安だった。

しかし、そういうやり取りをやっている時に、不思議なことが起こった。こちらは1日も早く契約を交わして、調査を進めたいのだが父親にはその意識が薄い。その父が、あるとき仏壇の中を色々と整理したら祖父の遺品が出てきた。その中に茶封筒があり、中を見ると現金が10万円入っていた。父親はビックリして娘に電話をして、「祖父の遺品の中から現金が出て来た。これは系図を早めに作成せよということかも知れないから、この金を使って、すぐに契約書を交わして、系図を作成しなさい」と娘に指示した。

本人達は別に金がない訳ではない。裕福な家庭で育っているので、お金も恵まれた環境の中にある。しかしながら僅かな契約金の支払いを躊躇する。即ち行動が取れない。

私は系図作成の契約書を交わしたときに、「これからは貴方を中心に系図に関する色々なものが集まってくるから、注意深くしてほしい。」旨を伝えている。

これは実際に系図を作成してみれば、分かる事だが本当にそのような事が起こる。私がそのような話しをすると「ユタ物言し」と、軽く受け流す人もいるが、しかし、実際に系図を作成すれば、私の言わんとすることは必ず理解できるはずである。

系図作成に必要なものは、金でも知識でも本家筋でも分家筋の問題でもない。是非系図を作りたいという決意だけが問題である。その決意さえあれば、具体的な環境は必ず整えられてくる。意識が変れば、それに伴って環境も必ず変ってくるのである。

だから、ここで系図を作成したいと思っている人に提案したい。

貴方の置かれている環境がどのようなものであろうと、環境は別に関係ありません。問題なのはあなたの意識です。貴方が是非作りたいと思えばそうなるし、無理だと思えば無理だという状況が貴方の目の前に展開する。これでもか、これでもかと貴方の目の前に迫ってくる。意識をどこに集中させるかによって、状況は変る。問題は貴方の決意次第だ。

決意を集中させるには方法がある。

大学ノートを準備し、何故自分は系図を作成したいのか、その理由をひとつひとつ全部書き出してほしい。多くの場合、ああ系図を作りたいと単なる思いつきに終わってしまう。それでは決意は固まらない。何故つくる必要があるのか、何故作らなければいけないのか、その理由を考え意識を集中し、できれば100個ぐらい書き出してほしい。そうすれば意識がより鮮明に明確になる。それが土台となり少しづつ道は開けてくる。確かに骨の折れる仕事だが、1日2〜3個でもいい。毎日継続していけば、一歩一歩前進し決意も固まる。

お金がない、誰も協力的でない、知識がないとかを考えるのでなく、何故自分は系図を作成したいと思っているのか、その理由をひとつづつ書き出す事によって決意が固まってくる。決意が固まらない限り、最初の一歩を踏み出す事はできないのである。  


Posted by 呉屋弘光 at 10:32Comments(1)系図作成に必要なもの